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カスタマーエクスペリエンスとは?なぜ必要とされているか?

2017年10月1日

マーケティング、営業、カスタマーサポート分野で最近よく聞く「カスタマーエクスペリエンス」とは何でしょうか?
本日はカスタマーエクスペリエンスとその必要性や設計方法について、簡単にご紹介します。

 

カスタマーエクスペリエンスとは?

カスタマーエクスペリエンスとは、日本語で「顧客体験」の意味であり、商品やサービスそのものの金銭的な価値ではなくその商品やサービスを使用した際に得られる体験などを通じた顧客の満足感などの価値を表しています。(英語のCustomer Experienceを略してCXとも呼ばれています。)

 

お客さんにただ商品を買ってもらうだけではなく、商品のブランドそのもの、購入やアフターサポートを通じて様々な良い体験をしてもらうことに重点を置いている事が特徴です。

 

この部分が重要視される背景には、昨今の製品のコモディティ化に伴い、カスタマーエクスペリエンスの質が低いことで多くのお客さんが別のブランドに乗り換える動きが強くなっているためです。そのため、現在では多くの企業がこの部分に積極的な投資を行うようになってきました。

 

そもそもカスタマーエクスペリエンスという考え方が生まれたのは2000年前後と言われています。お客さんが得る経験価値の重要性を説いた本がアメリカで発売されたためです。

この本を書いた著者は経験価値を以下の5つに分類して紹介しています。

 

  1.  知覚的経験価値

人間の五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)に訴える形で、見た目の要素や匂い、お店の中で流れる音楽、味や商品の手触りなどを通じて、製品やサービスの経験価値を高めていきます。

 

  1.  感覚的経験価値

人間の感情的な部分に訴える形で、製品に付随するサービスや接客などの話し方などを通じて、製品やサービスの経験価値を高めていくものです。

 

  1.  創造的経験価値

人間の知性や好奇心などに訴える形で、製品やサービスの歴史やコンセプト、企業理念などを通じて、製品やサービスの経験価値を高めていきます。

 

  1.  肉体的経験価値

人間の行動や身体に訴える形で、通常の日常生活の中への新たなライフスタイルの提案などを通じて、製品やサービスの経験価値を高めていきます。

 

  1. 準拠集団

人間の集団やグループへの帰属意識に訴える形で、エコやボランティア活動、ブランドを利用するあるいは身に着ける喜びなどを通じて、製品やサービスの経験価値を高めていきます。

 

これら5つの経験価値を重要視し、これらの顧客体験ができるよう、マーケティング・営業・サポートなどの各組織が横断型で協力しあい設計していく必要があります。

 

より良いカスタマーエクスペリエンスを設計するためには?

カスタマーエクスペリエンスを組織横断型で検討する際に障壁となるのが、各部門の異なる考え方や見解です。各部門には異なる事業目標が存在し、必ずしも全員の意見が一致するとは限りません。

 

そこで、部門を横断した共通認識や統一した指標が必要になります。ここで登場するのが、「ペルソナ」「カスタマージャーニーマップ」です。

 

「ペルソナ」とは、自社にとってもっとも売り上げをもたらすであろう「顧客像」を定義したものです。

 

従来の名前や年齢、性別、職業、年収、家族構成などのデモグラフィック的な定量データにとどまらず、その人の趣味や嗜好、目標や課題、生い立ちや日々のライフスタイル、最も影響を受ける人物など定性データに最もフォーカスし、実在するかのような人物で作成します。カスタマーエクスペリエンスを設計する上で最も重要なのは、顧客の「体験」を設計する事であり、ペルソナの作成を通じて、体験を生み出す顧客の背景(=定性データ)を知る事が最も重要な要素となります。

 

ペルソナは何を起点に作ればよいか?何人作ればよいか?などの議論になる事が多いですが、目安としては、パレートの法則(売上の80%は上位20%のユーザーが占める、20対80の法則)を活用して、自社の売り上げの大半を占める2割の顧客像を参考に少人数から作成する事をお勧めします。(ペルソナの数が多すぎるとそもそもの設計がぶれるため)また、時代に変化に応じて、顧客像は変わっていくものなので、定期的な更新も必要です。

 

ペルソナの作成が終わると次は「カスタマージャーニーマップ」です。

 

カスタマージャーニーマップとは顧客の一連の旅を図式化したものであり、事前に作成したペルソナが商品を知って(認知して)、それを購入し、その後の行動までを旅とする一連の動きをまとめたものです。

 

従来のマーケティングは基本属性を決めて住んでいる地域などを設定して架空の人物を作り上げ、その人がとるであろう行動をみんなでイメージしやすいようにするのが一般的でした。この時にそのターゲットが行動する選択肢は時系列によって変化するところまでは組み込むことができません。

 

ここでカスタマージャーニーマップの出番です。顧客が自社の製品やサービスを知る段階や購入する段階、購入した後の段階など、製品やサービスに接触する様々な場面(タッチポイント)においてどのように思考するのかをまとめ、顧客が感じる感情の良し悪しや行動を時系列にしていくことで、その状況に適した製品やサービスなどを提供できるようになります。

 

つまり、時系列において、自社の製品やサービスに接触する、その時々の「顧客体験」が良かったのか悪かったのかを明確に把握することによって、時系列における様々な想定ができるようになり、ありとあらゆる課題やニーズに対応する施策を横断的に検討することができると言えます。

 

カスタマーエクスペリエンス向上プログラムの実践にあたり

カスタマーエクスペリエンスがここまで重要視されるのは、昨今の製品やサービスの品質の向上と差別化の難しさがあります。以前であればそれぞれの商品が個性的であり、何かは劣っていてもこの部分では負けないというのがありました。最近はどの商品も品質が高く、差別化を図ることが難しいという側面が大きく関係しています。

 

この場合の考え方として顧客体験を一連の流れとして捉え、お客さんの感情に注目することが挙げられます。どのようなことがあれば感情が揺れ動くのか、各組織の共通認識としてペルソナやカスタマージャーニーマップなどを利用して課題を整理し、向上策を検討していくことになります。

 

実際にカスタマーエクスペリエンスを向上させた事例は国内外問わず多くなっており、まずはペルソナやカスタマージャーニーマップの整備から始めています。取り組みとしては最初にコンセプトとなるスローガンを決め、そこをゴールとして少しずつ整備していきます。その途中で起こりうる出来事をまとめていき、どのようなことで変化するのか何があればうれしいのかなどを時系列にします。その過程でお客さんへのアンケートをとり、何が影響を与えるのかをみんなで共有しその部分を改善していきます。この効果はすぐに出るものではなく、改善の作業を通じてより良いものにしていくことになります。

 

これらのマネジメントを顧客体験マネジメントと呼び、正しく実践することによりお客さんと会社との関係性をより良いものにすることができます。こうしたことは就職活動の現場でも応用されており、就職活動のスタートや内定などの流れを時系列にしてどのような心の動きになりやすいかが一目瞭然です。どの現場でも有効であり、それに合わせて満足度を高めてもらうためにあの手この手の向上策に取り組むことが可能です。

 

まとめ

品質やサービスにこれといった決定的な差がない場合には、企業が生き残るための差別化として最終的にお客さんの感情の部分が重要視されていくことになります。感情を重視することは日本人が大事にしてきたおもてなしの文化に近いものがあり、本来であれば日本人が一番得意な部分でもあります。ただこのような取り組みに対して、企画段階で投資に対する結果の数字だけが浮き彫りにされ、計画や実行が遅れている企業は少なくありません。

 

数字にとらわれることなく、本質的な部分で正しい事をロジカルに体系的に実践していく意識が希薄であり、この部分を強化する取り組みやITの積極的な活用が課題となりそうです。

MOGXAはカスタマーエクスペリエンスや顧客エンゲージメントの向上を目的に、コンテンツの拡散や問い合わせなどのアクションを最大化させるクラウドサービスです。

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